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夜警

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(写真は天使の夜警)
レンブラントの絵画「夜警」は不思議な絵、不思議な謎・・・・設定は夜でなく上の写真と同じように昼間の様子らしいのですが、光が強くあたっているのは三人、主人公であろうと思われる二人は分かるのですが、もう一人の少女はいったい何者なのか?・・・・・

あっ!突然失礼しました。絵画の良さが分かったら楽しいだろなあ、と思えるようになった今日この頃の私です。ところで、何故自分は絵の良さが分からない人間なのだろうかと考えたのですが、ただの凡人ということではなく、今までに興味を持たなかった、理解しようと努力をしなかった、他人の説明に耳も傾けなかった、まあそういうことだと思います。要するに良さがわからないのは、食わず嫌い、生理的にあわないと同じ様に、それをただ単に自分が好きか嫌いかだけの世界でかたずけてしまっているところに問題があったと思います。

たとえば他の絵を理解しようともせず、自分の好きな系統の絵画のみに興味を持ったとします。すると当然観る絵の数も少なくなりますので、見識が薄れるという結果にもなります。理解もしていない私が、ピカソの絵は子供が書く絵と同じだ、まがいものだ、こんな絵が認められるのは世も末だ、みたいな発言をしてしまうと、人間性まで疑われることにもなりかねません。(笑)

良さが分からないのは・・・観る観点が違うから!?
私もそうでしたがマスターになる前はコンテスト会場で、なんでこんなのが入賞して、こっちが入らないの? いやっ!これも・・・これもおかしい・・・ なんて一人で騒いでいた時期がありました。素人だったんですね。今ではそんなことは言わなくなりました。少しずつ理解できるようになってきているようです。

それはどうして?何故そうなったの?と聞かれれば、やはり数多くの作品を観ているからに違いありません。(時に先生の解説も聴きながら)弊社のスタッフもそうですが、あまり作りません。練習もせず努力しているところを見たこともありません。それでも全員が入賞の経験を持ち、なかには大きな賞を頂いている人も何人もいます。ではこの人達が元々センスがあったのかといえば、決してそうではありません。

ではどうして?・・・それはたくさんの作品を目にした結果、及び立場上プレッシャーが大きいので、作品を真剣に観る目、研究する目が養われていった、ということだと思います。真剣な目で観ること、そしてたくさんの作品を目にすること、やはりそれが一番大事なんだなあ、とそのように感じます。

ところでレンブラントの「夜警」で光に照されている女性は、実は作者の妻サスキアの姿だったのです。絵の中に小さくて分かりにくいのですが、妻をみつめる作者自身も描かれています。この絵は妻に焦点がいかないように(めだたないように)なんと34名の人物を登場させているのです。切り取られた左端60センチ幅の元の絵にも三人の人物が描かれていました。

絵の発注者18名は自分の肖像画以外にこんなに多くの人物が描かれていることを快く思っていなかったようです。しかし子供三人をすでに病気で亡くし、愛する妻までが生死の間を彷徨っていたまさにその時期だったので、救いたいという強い願いを込めて作った絵だったのではないかと思います。もちろん、そんなことを発注者にばれたくはなかったのでしょうが・・・・

しかし、よくみると不思議ですね。この絵には病魔も寄せ付けないほどの勇ましさを何故か感じるのですが・・・それはあらかじめ計算された線や角度、配置などといった技法からくるものだそうです。それはTVでの解説で理解することができました。とても勉強になりました。

以前ピカソの絵を観ていた時も館内でお仕事をしている人がそおっーと近寄ってきて、私に説明してくれたことがありました。理解不能な顔をしていたのでしょうね、この私。おかげで少しばかり理解することができました。あの説明がなければ今だにピカソの絵をまったくのまがい物、としか観れなかったと思います。(笑)
TOMMY
by kn-farm | 2016-05-29 10:56 | Comments(0)

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